展示会で流す動画は、「音が無くても伝わる」「途中から見ても分かる」「離れても読める」「次にすることを出す」の4つを先に決めて作ります。ブースの前を通る人は、動画を最初から最後まで見てくれるとは限りません。周りのブースの音で、声が聞こえにくいことも多いです。なので、字幕と絵だけで話が分かる組み立てにし、短い区切りをくり返す形にします。区切りの最後には、ブースで何を聞けるかを出して、足を止めた人を話につなげます。
この記事では、ホームページの動画と何が違うか、音が無くても伝わる組み立て、流す場所で確かめること、制作を頼む前に決めて渡すこと、展示会の後の使い方を書きます。書いているのは、株式会社ヒルウラ代表の高取です。ヒルウラは、人の編集チームで累計30,000本以上の動画を納品してきた会社で、会社紹介や商品の説明などの動画の編集を1本から請け負っています。
展示会で流す動画は、何が違う?

ホームページやYouTubeの動画は、見たい人が自分で再生して、音を出して見ます。展示会の動画は、通りがかった人の目に入るだけです。見られ方が違うので、作り方も変わります。
| ホームページ・YouTubeの動画 | 展示会で流す動画 | |
|---|---|---|
| 見る人 | 調べて、自分で再生した人 | ブースの前を通りがかった人 |
| 見始める所 | 最初から | どこからでも |
| 音 | 見る人が、出すか出さないかを選べる | 周りの音で聞こえないことが多い |
| 見る距離 | 画面の近く | 数歩離れた所から |
| 見た後 | 問い合わせや資料の請求へ進む | ブースの人に話しかける |
なので、作り方は次の4つになります。
- 音が無くても伝わる:話している内容は、字幕と絵で運びます。声が聞こえなくても分かることを、先に決めます。
- 途中から見ても分かる:1本の長い話にせず、短い区切りをくり返します。どこから見ても、1つの区切りの中で話が終わるようにします。
- 離れても読める:字は大きく、1つの画面に出す言葉を少なくします。
- 次にすることを出す:区切りの最後に、ブースで何を聞けるか、何を試せるかを出します。
音が無くても伝わる組み立ては?
1つの区切りを、次の順に組み立てます。困りごとを変えた区切りをいくつか作り、続けてくり返し流します。
| 順 | 出すこと | 画面の例 |
|---|---|---|
| 1 | 誰の、どんな困りごとか | 「〇〇の手間が、毎月かかっていませんか」の字幕と、困っている場面の映像 |
| 2 | どう変わるか | 商品やサービスを使っている場面。手元や画面の映像 |
| 3 | 何の会社・商品か | 社名と商品の名前。一言の説明 |
| 4 | ブースで聞けること | 「実物をブースでお試しいただけます」など |
区切りごとに困りごとを変えると、ブースに来る人の困りごとに合わせて、どれかが目に留まりやすくなります。社名や実績を先に見せたい商品なら、1と3の順を入れ替えてもかまいません。会社紹介の動画をもとにする時の組み立ての型は会社紹介動画の作り方に、商品の実演の見せ方は商品紹介動画の作り方に書いています。
字幕は、どう入れる?
字幕は、話した言葉を全部書き起こすのではなく、画面ごとに言いたいことを短い言葉にして出します。
- 1つの画面に出す言葉を少なくする:通りがかりに読み切れる量にします。
- 字を大きくし、背景との色の差をはっきりさせる:明るい会場でも、数歩離れた所から読めるようにします。
- 大事な言葉だけを目立たせる:全部を強調すると、どこを読めばいいか分からなくなります。強調の決め方は、テロップで大事な言葉を強調するにはに書いています。
字の大きさは、流す画面の大きさと、見る人との距離で変わります。作っている途中で、実際の画面に近い大きさで映し、数歩下がって読めるかを確かめます。
流す場所で、何を確かめる?
展示会の動画は、流す場所の条件で、作り方が変わります。作り始める前に、次のことを確かめます。
| 確かめること | なぜか |
|---|---|
| 画面の向き(横か縦か) | 縦の画面で流すなら、縦の動画として組み立てる。横の動画を縦に切ると、映る所が大きく減る |
| 画面の大きさと、置く高さ | 字の大きさと、1画面に出す言葉の量が決まる |
| 音を出せるか | 出せない時は、字幕と絵だけで分かる作りにする。出せる時も、聞こえない人がいる前提で作る |
| くり返し流す方法 | パソコンか、画面の機器にUSBで差して流すかなど、再生のしかたで、読める動画の形式と解像度が変わる。途切れずにくり返し流せるかも確かめる |
| 会場の明るさ | 明るい会場では、薄い色の字が読みにくくなる |
音の大きさや画面の置き方は、展示会ごとの出展の決まりで決まっていることがあります。 音を出す案で作る前に、主催者の案内を確かめます。
縦と横のどちらで作るかの決め方は、縦型動画と横型動画の違いに書いています。
制作を頼む時に、決めて渡すことは?
編集の会社に頼む時は、上の「流す場所で確かめること」に加えて、次のことを決めて渡します。
| 決めて渡すこと | 書く例 |
|---|---|
| 流す展示会と、その日 | 〇月〇日の〇〇展。前日に会場で映して確かめたい |
| 流す画面と、再生のしかた | 横の大きな画面。会場で借りる機器で、くり返し再生 |
| 音を出すか | 出さない。字幕だけで分かる形にしたい |
| 見てほしい人と、困りごと | 製造業の設備の担当者。点検の手間に困っている人 |
| 最後に出す、ブースで聞けること | 実物のお試しと、導入の相談 |
| 使える素材 | 商品の写真と映像、ロゴ、音楽。出ている人や音楽を、展示会で使ってよいか |
| 展示会の後の使い道 | ホームページと、商談の後のメールでも使いたい |
使う日が決まっている動画なので、納める日は、展示会の日からさかのぼって決めます。会場で映して確かめる日も入れておきます。数え方は、動画編集の納期の目安に書いています。指示書のひな形は、動画編集を外注する時の指示書の書き方にあります。
ヒルウラでは、使う場所や社内の決まりを伺い、動画の形式・縦横比・解像度を、作り始める前に決めます。字幕の出し方、音声の有無、音を出さずに見られる場所かどうかも、ご相談ください。音楽・写真・出ている人は、使ってよい場所が決まっていることがあります。展示会の後にホームページや広告でも使う時は、最初にお知らせください。縦横比の変更や、別の形に作り直す編集は、個別のお見積もりです。
展示会の後は、どう使う?
展示会で流した動画は、展示会の後も使えます。ブースで話した人に、話の続きとして届けられます。
| 使う場所 | 変えること |
|---|---|
| 展示会の後に送るお礼のメール | ブースで話した人に、話の続きとして送る。音ありの形があれば、声で詳しく聞けるそちらを送る |
| ホームページ | 商品のページに置く。字幕だけの形でも、音を出さずに見る人には伝わる |
| 商談 | 商談の前に送り、決める人にも見てもらう |
展示会の後に送るメールのリンクに、展示会の名前の印(UTMパラメータ)を付けておくと、サイトのアクセスを数える道具が入っていれば、展示会から来た人を分けて数えられます。数え方は、BtoBの動画の効果測定のしかたに書いています。
よくある質問
会社紹介の動画を、そのまま展示会で流してもいいですか?
音を出して見る前提で作った動画は、展示会では伝わりにくいことがあります。字幕を足し、最初に困りごとを出す形に直すと、展示会でも使いやすくなります。どこを直すかは、流す場所の条件を確かめてから決めます。
音ありと音なしの両方を作れますか?
作れます。ヒルウラでは、1つの形を作った後の、別の形への作り直しは、個別のお見積もりです。最初に両方の使い道をお知らせいただくと、撮る時と編集する時に両方を考えて進められます。
動画の長さは、どのくらいにすればいいですか?
1つの区切りは、ブースの前で立ち止まる間に見終わるくらいの短さにします(高取の感覚です)。全体の長さより、くり返す区切りの長さで考えます。
撮影からお願いできますか?
撮影からご相談いただけます。撮る内容・場所・希望の日をお知らせください。撮影をお受けできるかは、内容と日程を伺ってお答えします。素材があれば、編集だけでも請け負っています。
相談するには
展示会で流す動画の編集は、ヒルウラの編集チームが1本から請け負っています。料金表をご覧のうえ、フォームからご相談ください。
撮った動画から、カットと字幕まで入った初稿をAIが作る道具「AI動画編集くん」も近日提供します。公式LINEで、提供の時期と受け取り方を先行してご案内します。