インタビュー動画の編集は、長い話の中から「問いに答えている」「その人の言葉で話している」「前後が無くても意味が通る」の3つがそろった言葉を残し、それ以外を思い切って切ることから始まります。言い直しや間は整えますが、整えすぎると話す人らしさが消えるので、意味が変わる切り方だけはしません。
この記事では、編集の進め方、残す言葉の選び方、話す人らしさを消さない直し方、質問の見せ方、出す前に確かめることを書きます。書いているのは、株式会社ヒルウラ代表の高取です。ヒルウラは、人の編集チームで累計30,000本以上の動画を納品してきた会社で、お客様の声や社員インタビューなど、会社紹介・採用で使うインタビューの動画も企画から撮影・編集まで請け負っています。
インタビュー動画の編集は、何から始める?
いきなり切り始めず、まず全部を見て、話を文字にします。インタビューは、質問に答える中で同じ話が何度も出たり、話が途中で別の話題に移ったりします。文字にしておくと、どこに何の話があるかが一目で分かり、残す言葉を選びやすくなります。
| 順番 | やること | ここで決めること |
|---|---|---|
| 1. 目的を確かめる | 誰に見せて、見た人に何をしてほしいか | 動画で答える問い(1〜3個) |
| 2. 文字にする | 話を全部文字にし、質問ごとに区切る(文字起こしの道具やAIを使うと速い。人や商品の名前は人が直す) | どこに何の話があるか |
| 3. 残す言葉に印を付ける | 下の3つの点で確かめて選ぶ | 残す言葉の一覧 |
| 4. 並べる | 残した言葉を、見る人が分かる順に並べる | 話の流れ |
| 5. 整える | 言い直し・間・字幕・差し込む映像 | 見やすさ |
1の目的が決まっていないと、3で何を残すかを決められません。採用の動画なら「入社を考えている人が知りたいこと」、お客様の声なら「頼むか迷っている会社が知りたいこと」に答えている言葉を残します。採用の動画の目的の決め方は、採用動画の制作を頼む前に決めることに書いています。
長い話から、残す言葉はどう選ぶ?

残す言葉は、次の3つの点で確かめて選びます(1の「問い」は、最初に決めた、動画で答える問いのことです)。
| 確かめる点 | 残す言葉の例 | 切る言葉の例 |
|---|---|---|
| 1. 問いに答えているか | 「頼む前は、毎週の編集に時間を取られていました」のように、問いに直接答えている言葉 | 動画の目的と関係のない思い出話 |
| 2. その人の言葉か | 実際にあった場面、その時に感じたこと | 「とても良かったです」のような、誰でも言える言葉 |
| 3. 前後が無くても分かるか | そこだけ見ても意味が通る一言 | 「さっきの話なんですけど」のように、前の話を受けた言葉 |
とくに2が大事です。「満足しています」「良かったです」のような言葉は、何本インタビューを並べても同じに聞こえます。その人にしか言えない、具体的な場面や数字の入った言葉の方が、見る人に残ると考えています(高取の感覚です)。
3が欠けている言葉は、良い話でもそのままでは使えません。前の話を受けて話している時は、前の部分も一緒に残すか、質問を字幕で入れて、何の話かを補います。
撮る前に、こうした言葉を引き出す質問を用意しておくと、編集が楽になります。質問の作り方は、会社のYouTubeの台本の作り方の「要点と質問の台本」の形がそのまま使えます。
話す人らしさを消さないには?
インタビューの編集では、言い直しや「えー」「あの」、長い間を整えます。ただ、全部を消すと、話す人が早口で詰めて話しているように見えやすく、人柄が伝わりにくくなります。
| 直す所 | 整え方 | 残す所 |
|---|---|---|
| 言い直し | 言い直した後の言葉だけを残す | 言葉を探して考えている間(考えて話している様子が伝わる) |
| 「えー」「あの」 | 続くと聞きにくい所だけ消す | 話す人の口ぐせが少し出る所 |
| 長い間 | 話が止まって見える所を詰める | 大事な一言の前の短い間 |
| 笑い・相づち | 話が聞き取れなくなる所は切る | 話す人の表情が出ている所 |
社長や社員のインタビューは、説明の動画ほど詰めず、ほどほどに整える(言い直しと長い間は整え、口ぐせは続いて聞きにくい所だけ消す)くらいがちょうどよいと考えています(高取の感覚です)。「えー」「あの」の消し方の基準は、動画編集でフィラー(えー・あの)を消すにはにまとめています。
意味が変わる切り方はしない
いちばん気をつけるのは、言葉をつなぎ合わせて、話す人が言っていない意味にしてしまうことです。たとえば「最初は不安でしたが、今は満足しています」から「不安でした」だけを残すと、反対の意味になります。言葉を短くする時は、つないだ後も、話す人が言いたかったことと同じ意味になっているかを確かめます。
質問は、どう見せる?
インタビューの質問は、声で残すより、字幕で入れる方が見やすくなることが多いです。聞き手の声が入ると、話す人の答えが始まるまでに時間がかかり、聞き手と話す人の声の大きさもそろいにくいからです。
| 見せ方 | 向く場面 |
|---|---|
| 質問を字幕で入れる | 質問ごとに区切って見せたい時、お客様の声・社員インタビュー |
| 質問を入れず、答えだけをつなぐ | 1人の話を、ひと続きの話として見せたい時 |
| 聞き手の声も残す | 対談のように、やり取りそのものを見せたい時 |
話す人の顔が長く続くと、見る人が飽きやすくなります。話に出てきた現場の様子や資料の映像を差し込むと、話の中身が伝わりやすくなります。差し込む映像は、撮る前にリストにしておき、インタビューと同じ日に撮っておくと、後で足りなくなりにくくなります。
ヒルウラがインタビュー動画を編集する時も、話の流れを整理し、現場の映像や資料を差し込み、質問や要点を字幕で入れて、話す人の人柄を残しながら初めて見る人にも伝わる形にしています。
出す前に、何を確かめる?
インタビューの動画は、出ている人の言葉として外に出ます。出す前に、次のことを確かめます。
| 確かめること | 確かめる人 |
|---|---|
| 出ることの了解(顔・名前・会社名をどこまで出すか。メールや書面など、後で見返せる形で残す) | 出ている人。お客様の声なら、お客様の会社 |
| 言葉が、言いたかった意味のまま残っているか | 出ている人 |
| 数字・商品やサービスの名前が正しいか | 中身に詳しい社内の人 |
| 出してはいけない話が入っていないか | 社内で出す判断をする人 |
お客様の声を使う時は、載せてよいかと載せてよい範囲(会社名を出すか、顔を出すか)を、撮る前に確かめておきます。出ている人には、完成した動画を出す前に一度見てもらいます。社内で誰がどこまで見るかの決め方は、会社の動画を出す前の確認の流れに書いています。
ヒルウラでは、出演される方の同意はお客様の側でご確認いただいています。編集の途中でも、冒頭3分を編集した時点で一度ご確認いただき、見せ方を揃えてから残りを進めます。
よくある質問
インタビューの素材が長すぎて、どこを使えばいいか分かりません。
まず話を全部文字にし、動画で答える問いを1〜3個に決めてから、問いごとに答えている所に印を付けます。問いが決まると、使わない話がはっきりします。
話すのが苦手な社員でも、インタビュー動画にできますか?
できます。話す中身は、撮る前に質問を一緒に決めておきます。そのうえで、1回で全部を話してもらおうとせず、質問ごとに区切って撮ります。言い直しや詰まった所は、編集で整えられます。ヒルウラでも、話すのが苦手な方には、短く区切って話す、実演や現場の映像を組み合わせる、といった撮り方をご相談しています。
1本のインタビューから、何本か動画を作れますか?
話した量が十分にあれば、作れます。答えた問いごとに分けると、採用ページ用、会社紹介用、短い動画用など、使う場所ごとに作り分けられます。会社紹介の動画を流す場所ごとに作り分ける考え方は、会社紹介動画の作り方に書いています。
インタビューの編集をAIに任せられますか?
話を文字にする、言い直しや長い間の候補を見つける、といった下ごしらえは、AIで速くできます。どの言葉を残すか、意味が変わっていないかの判断は、人が行います。
相談するには
ヒルウラは、お客様の声や社員インタビューの動画を、企画から撮影・編集まで請け負っています。料金は料金表にまとめています。誰に何を伝えるインタビューにしたいか、素材があるかをフォームからお送りください。
撮った動画から字幕や効果音まで入った初稿をAIで作る道具「AI動画編集くん」も作っています。正式リリースの案内は公式LINEで先行してお送りします。