会社の動画を出す前の確認(社内の承認)は、「見る人ごとに見る所を決める」「途中と完成の2回だけ確認を挟む」「直しの意見は1人がまとめて1回で返す」の3つを決めておくと、止まりにくくなります。全員が全部を見て、思いついた順に直しを送ると、意見がぶつかったり、同じ所を何度も直したりして、出す日が延びていきます。
この記事では、誰が何を見るか、確認をいつ挟むか、直しの意見のまとめ方、確認で止まりやすい所を書きます。書いているのは、株式会社ヒルウラ代表の高取です。ヒルウラは、人の編集チームで累計30,000本以上の動画を納品してきた会社で、会社で使う動画を企画から撮影・編集まで請け負っています。お客様の社内の確認と、こちらの確認がかみ合うように、進め方を最初に決めてから作っています。
会社の動画は、出す前に誰が何を見る?

確認する人を増やすほど安心に見えますが、全員が同じ所を見ると、意見が増える割に、漏れは減りにくいと考えています(高取の感覚です)。見る人ごとに、見る所を分けておきます。
| 見る人 | 見る所 | 任せる所 |
|---|---|---|
| 作る人(社内の担当・編集者) | 字幕の誤字、音の大きさ、場面のつなぎ目など全体 | 言ってよいかの判断(決める人に任せる) |
| 中身に詳しい人(営業・現場など) | 事実・数字・商品やサービスの名前・言い方 | 色や字幕の形 |
| 動画に出ている社員・社長 | 自分の言葉が、意味の変わる切られ方をしていないか | 全体の流れ |
| 決める人(部署の長など) | 会社として出してよいか | 細かな見た目 |
| 権利や表現を見る人(広報・法務など。いなければ決める人が兼ねる) | 音楽・写真・ロゴの使い方、言ってはいけないこと | 中身の良し悪し |
決める人は、1人に決めておきます。その動画を使う部署の長など、出した後に責任を持つ人にします。決める人が2人いると、2人の意見が違った時にどちらに合わせるかで止まります。部署の長が見るのは「会社として出してよいか」だけにして、字幕の形や色まで見てもらわない方が、確認が早く終わると考えています(高取の感覚です)。
確認は、いつ挟む?
確認は、完成してから1回だけより、途中に1回挟む方が、大きな作り直しが減ると考えています。完成してから「方向が違う」と分かると、最初から作り直すことになるからです。
| いつ | 何を見る | ここで決めておくこと |
|---|---|---|
| 企画の時 | 誰に、何を伝える動画か | 言ってはいけないこと、決める人 |
| 途中(冒頭の数分ができた時) | 見せ方、字幕の形、テンポ | この見せ方で最後まで作ってよいか |
| 完成の時 | 事実・数字・名前、出ている人の言葉 | 直す所の一覧 |
| 出す前(直しが入った後) | 直しが入った版を、出してよいか | 出す日と、出す場所 |
ヒルウラが編集をお受けする時も、冒頭3分を編集した時点で必ず一度ご確認いただき、デザインやテンポの認識を揃えてから残りを進めています。3分に満たない動画は、全編でご確認いただきます。途中で一度見てもらうだけで、完成後の直しが字幕や音量のような細かな所に絞られます。
直しの意見は、どうまとめる?
直しの意見は、社内で1人がまとめて、1回で返します。見た人がそれぞれ直接編集者に送ると、同じ所に違う直しが届いたり、後から来た意見で前の直しが戻ったりします。
まとめる時は、次の形にすると、1回で伝わります。
| 書くこと | 例 |
|---|---|
| 何分何秒か | 「1分20秒〜1分25秒」 |
| 何が違うか | 「字幕の商品名が旧名になっている」 |
| どう直すか | 「『〇〇』を『△△』に変える」 |
| 誰の意見か | 「営業部(事実の確認)」 |
「誰の意見か」を書いておくと、意見がぶつかった時に、どちらを優先するかを決める人が判断しやすくなります。「なんとなく違う」という意見は、そのまま送らず、どこがどう違うかを言葉にしてから送ります。言葉にできない時は、参考にしたい動画を添えます。
ヒルウラでも、確認していただく方と連絡の方法を最初に決め、完成後は「動画のどの時間帯を、どう変えたいか」を共有していただいています。社内のご意見をまとめてお知らせいただくと、進みが速くなります。
確認で止まりやすい所は?
確認で止まるのは、たいてい次のどれかです。
| 止まる所 | 起きること | 先に決めておくこと |
|---|---|---|
| 決める人がいない | 全員が「良いと思う」と言うが、誰も出す判断をしない | 出す判断をする人を1人 |
| 確認の締め切りがない | 見る人が忙しく、確認が後回しになる | 確認を返す日 |
| 後から見る人が増える | 完成後に初めて見た人が、方向から変えようとする | 企画の時に見る人を全員決めておく |
| 出ている人の了解が取れていない | 完成後に、出たくない・この部分を切ってほしいと言われる | 撮る前の了解と、完成後に本人が見る日 |
| 数字の出どころが分からない | 動画で言った数字が本当か、誰も確かめられない | 数字の出どころ(台本の段階で) |
とくに「後から見る人が増える」は、動画の確認で起きやすいと感じています(高取の感覚です)。完成してから初めて上の人に見せると、企画の段階で決めたことが覆ることがあります。企画の時に、最後に見る人まで含めて、見る人を全員決めておきます。
数字や言ってはいけないことを台本の段階で決めておく方法は、会社のYouTubeの台本の作り方に書いています。
外に編集を頼む時の確認は、どう決める?
外に編集を頼む時は、社内の確認の流れに、頼んだ先の確認を重ねることになります。最初に、次の3つを頼んだ先と決めておきます。
- 窓口:頼んだ先の誰と、社内の誰がやり取りするか(それぞれ1人)
- 確認の回数と時期:途中の確認をいつ挟むか、完成後の直しはどこまで含むか
- 確認を返す日:社内の確認に何日かかるか
ヒルウラでは、専属のディレクターが窓口になり、編集者とは別の担当が品質を確かめてからお渡ししています。お客様には、事実や表現の確認をお願いしています。社内の確認が遅れた時は、影響する工程と納期を確かめて進め方をご相談し、確認待ちのまま無理に公開することはありません。外に頼む時の選び方は、動画編集の外注で失敗しないためににまとめています。
社内で作る場合も、作る人と確かめる人を分けておくと、見落としが減ります。社内の担当を育てる時の直しの返し方は、社内の動画担当を1人目から育てるにはに書いています。
よくある質問
確認する人は、何人くらいがいいですか?
人数より、見る所が重ならないことの方が大事です。上の表のように、見る所ごとに1人ずつにすると、少ない人数でも漏れを減らしやすくなります。
社長が最後に見ると、いつも直しが大きくなります。
企画の時に、社長に「誰に、何を伝える動画か」だけ先に見てもらうと、完成後の大きな直しが減ることが多いです(高取の感覚です)。完成後は「会社として出してよいか」だけを見てもらいます。
直しの回数は決めた方がいいですか?
回数より、途中で一度確認を挟むことを先に決めます。ヒルウラでは、完成後の字幕や音量などの細かな調整は回数を決めずにお受けしています。合意した後の大きな構成の変更や素材の追加は、細かな調整とは分けて、範囲・納期・費用を先にご相談します。
確認をAIに任せられますか?
字幕の誤字や、言ってはいけない言葉が入っていないかの見落としを減らすのに、AIを使うことはできます。ただし、会社として出してよいかの判断は、人が行います。AIに任せる所と人に残す所の分け方は、生成AIで業務を効率化する事例に書いています。
相談するには
ヒルウラは、会社の動画を企画から撮影・編集まで請け負っています。確認の進め方も、最初に御社の社内の流れに合わせて決めます。料金は料金表にまとめています。どんな動画を、社内の誰が確認して出すかをフォームからお送りください。
撮った動画から字幕や効果音まで入った初稿をAIで作る道具「AI動画編集くん」も作っています。正式リリースの案内は公式LINEで先行してお送りします。