社内で話す動画を撮る時は、音、光、場所の順に整えると、失敗が減ります。間を詰める、言い直しを切る、字幕を入れる、といった直しは編集でできますが、割れた声、響いた声、周りの騒音、顔が暗い映像は、編集で十分に直せないことがあります。撮る前に短く試し撮りをして、声と顔の明るさを確かめてから本番に入ります。
この記事では、編集で直しやすい物と直しにくい物、音・光・場所・カメラの最低限、話す人への伝え方、撮った後すぐ確かめることを書きます。書いているのは、株式会社ヒルウラ代表の高取です。ヒルウラは、人の編集チームで累計30,000本以上の動画を納品してきた会社で、お客様が社内で撮った素材の編集も請け負っています。
編集で直せる物、直しにくい物は?
社内で撮る時は、全部を上手に撮ろうとするより、編集で直しにくい物だけは撮る時に防ぐ、と考えると楽になります。
| 例 | |
|---|---|
| 編集で直しやすい | 話していない間、言い直し、「えー」「あの」、少しの明るさのずれ、字幕、話の順番の入れ替え |
| 編集で直しにくい | 大きすぎて割れた声、部屋に響いた声、エアコンや外の騒音、窓を背にして暗くなった顔、ピントが合っていない映像、頭や手が画面から切れている所 |
(分け方は高取の感覚です。素材によって変わります)
ヒルウラでも、撮った時の条件によっては、音や映像を十分に直せないことがあるとお伝えしています。そのため、編集の前に素材を確かめ、撮り直しが要る時は、理由と撮る内容をお伝えしています。撮り直しは話す人の予定をもう一度押さえることになるので、撮る時に防ぐ方が、手間がかかりません。
撮る前に、何をどの順で整える?

撮る前は、次の順に整えます。直しにくい物から先に整える順番です。
1. 音は、口の近くで、静かな部屋で録る
音は、編集で直しにくい物の1つです。声が聞き取りにくい所は、映像より後から手を入れにくいと感じています(高取の感覚です)。次の3つを守ります。
- マイクを口に近づける:カメラに付いているマイクは、話す人から離れているため、部屋の響きや周りの音まで拾います。服に付ける小さなマイク(ピンマイクとも呼ばれます)など、口の近くで録れる物を使うと、声がはっきり録れます。
- 響かない部屋を選ぶ:物が少ない広い会議室は、声が響きやすい部屋です。本棚やカーテン、ソファがある部屋の方が、響きが少なくなります。そうした部屋が無い時は、話す人の近くにカーテンや布のついたてを置くだけでも、響きが和らぎます。
- 音を出す物を止める:エアコン、換気、パソコンのファン、電話の着信、近くの話し声。撮る間だけ止められる物は止めます。暑い時期や寒い時期は、話の区切りごとに止めて、休む間につけ直します。
2. 光は、顔の前から当てる
顔が明るく映っていれば、少しの色のずれは編集で直せます。
- 窓を背にしない:窓を背にすると、外が明るく、顔が暗く映ります。窓の光が顔の正面か、斜め前から当たる向きに座ってもらいます。真横からだと、顔の片側に影が出ます。
- 天井の灯りだけにしない:真上からの灯りだけだと、目の下や鼻の下に影ができます。顔の前に明かりを1つ足すと、影が薄くなります。新しく買う前に、手元にある机の明かりなどを顔の正面に置いて、試し撮りで見てみます。
- 途中で明るさが変わらないようにする:窓の光は、時間がたつと明るさや色が変わります。長く撮る時は、カーテンを閉めて部屋の灯りで撮る方が、映像がそろいます。
3. 場所は、背景に映る物から決める
背景に、映ってはいけない物が無い場所を選びます。お客様の名前が書かれた書類、社外秘の画面、ホワイトボードの書き込み、映ることを了承していない人などです。編集で隠すこともできますが、隠す所が多いと手間がかかり、隠しきれないこともあります。撮影の日までに社内で決めておくことは、YouTubeの撮影から編集まで代行を頼むにはの「撮影の日までに、社内で用意する物は?」にまとめています。
人の出入りが無い時間と場所を押さえることも大事です。途中で人が入ると、その所は撮り直しになります。
4. カメラは、目の高さで固定する
- 三脚などで固定する:手で持つと、揺れが最後まで残ります。
- レンズを目の高さに合わせる:下から撮ると見上げる形に、上から撮ると見下ろす形になります。
- 頭の上に少し空きを残す:頭や手が画面から切れると、編集では戻せません。少し引いて撮っておけば、編集で寄ることはできます。ただし、寄りすぎると映像が粗くなるので、引くのは少しだけにします。
- 縦か横かを先に決める:縦の短い動画にも使うなら、撮る前に決めておきます。両方に使う時は横で撮り、話す人を画面の真ん中に置いて左右に余白を残すと、縦に切り出しやすくなります。縦と横の決め方は、縦型動画と横型動画の違いに書いています。
手元の作業やパソコンの画面を撮る時の撮り方は、マニュアル動画の作り方に書いています。
5. 本番の前に、試し撮りをする
話す人に一言話してもらい、イヤホンで声を聞き(つなげない時は、撮った物をその場で再生して聞き)、画面で顔の明るさを見ます。ヒルウラが撮影から伺う時も、機材を置いたら音と明るさを確かめ、短く試し撮りをしてから本番に入っています。ここで見つかれば、その場で直せます。
話す人には、何を伝える?
カメラの前で話すのに慣れていない人には、撮る前に次のことを伝えます。
| 伝えること | なぜか |
|---|---|
| 短く区切って話してよい | 1つの話ごとに区切れば、覚えることが少なくなり、編集でもつなぎやすい |
| 言い間違えたら、少し前から言い直す | 言い直しは編集で切れる。止めずに続けてよい |
| 読まずに、話す順番のメモを見てよい | 台本を読み上げると、目線と声が硬くなりやすい |
| 話し始める前と話し終えた後に、1〜2秒止まる | つなぎ目で声が切れにくく、編集で切りやすい |
話すのが苦手な人には、全部をカメラの前で話してもらうより、実演や仕事の様子の映像と組み合わせる形にすると、話す量を減らせます。言い直しの撮り方と、編集で「えー」「あの」をどこまで消すかは、動画編集でフィラー(えー・あの)を消すにはに書いています。
社内で撮った素材の編集だけを頼むこともできます。ヒルウラの編集チームが1本から請け負っています。料金表をご覧のうえ、フォームからご相談ください。
撮った後、すぐ確かめることは?
撮り終えて片付ける前に、次を確かめます。片付けた後に気づくと、もう一度場所と人をそろえることになります。
- 最初と最後を再生する:途中で止まっていないか、最後まで録れているか。
- 声を聞く:マイクで別に録った音がある時は、その音も聞きます。
- ファイルを2か所に移す:カメラやスマホの中だけに置かず、会社の決まりで使ってよい共有の場所にも入れます。
撮った素材を編集する人に渡す時の、フォルダの分け方と名前の付け方は、動画の編集を頼む時の素材の渡し方にまとめています。
よくある質問
スマホで撮っても大丈夫ですか?
社内で話す動画なら、スマホで撮った素材でも編集できます。明るい場所で、固定して撮れば、会社のYouTubeやサイトに出す動画にも使えることが多いです(高取の感覚です)。ヒルウラでは、使える形式・画質・音・素材の権利を確かめてから編集します。スマホで撮る時も、音は口の近くで録れる物を使い、光と場所はこの記事の順で整えると、編集で直しにくい失敗を減らせます。
機材は、何から買えばいいですか?
最初に買うなら、口の近くで録れるマイクです(高取の感覚です)。映像は、明るい場所で撮れば、手元のカメラやスマホでも足りることが多い一方、声が聞き取りにくい動画は、最後まで見てもらいにくくなります。機材の名前や値段は、使う場所と撮る本数で変わるので、この記事では挙げていません。
撮影だけ、外に頼めますか?
頼めます。ヒルウラでは、撮影者1名と基本の機材で伺います。撮影だけの依頼も、撮影から編集までまとめての依頼も受けています。撮影の日の流れと、社内で用意する物は、YouTubeの撮影から編集まで代行を頼むにはに書いています。
社内で撮る人を、どう育てればいいですか?
最初は、この記事の5つの順番だけを守ってもらい、撮った素材を編集する人に見てもらって、直しにくい所が無かったかを返す形がおすすめです。社内の動画担当の育て方は、社内の動画担当を1人目から育てるにはに書いています。
相談するには
社内で撮った素材の編集を任せたい時は、ヒルウラの編集チームが1本から請け負っています。撮影から頼むこともできます。料金表をご覧のうえ、フォームからご相談ください。
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