会社のYouTubeの分析は、再生回数より先に、「見つけられているか」「最後まで見られているか」「問い合わせにつながったか」の3つの段を順に見ます。YouTube Studio(YouTubeの管理画面)では、前の2つの段は数字で見られますが、問い合わせはYouTubeの数字だけでは分からないので、フォームや商談で「何を見て知ったか」を聞いて数えます。
この記事では、3つの段で見る数字と見る場所、数字を見た後に直す所、見る間隔を書きます。書いているのは、株式会社ヒルウラ代表の高取です。ヒルウラは、人の編集チームで累計30,000本以上の動画を納品してきた会社で、会社のYouTubeの運用では、制作・投稿に加えて、毎月の反応を振り返って次の企画に生かしています。
会社のYouTubeは、どの数字から見る?

会社のチャンネルは、たくさんの人に見られることより、相談してくれる会社の担当者に見つけてもらい、最後まで見てもらうことが大事です。そのため、数字は次の順で見ます。
| 段 | 分かること | 見る数字 | 見る場所 |
|---|---|---|---|
| 1. 見つけられているか | 動画が見る人の目に入り、選ばれているか | サムネイルの表示回数(インプレッション)、クリック率、トラフィックソース | YouTube Studioの分析の「リーチ」 |
| 2. 最後まで見られているか | 見始めた人が、どこまで見ているか | 視聴者維持率、平均視聴時間 | 動画ごとの分析の「概要」「エンゲージメント」 |
| 3. 問い合わせにつながったか | 動画を見た人が相談してくれたか | 問い合わせの数と、そのきっかけ | 会社のフォーム・商談の記録 |
前の段がうまくいっていないのに、後ろの段の数字だけを見ると、直す所を決めにくくなります。たとえば、問い合わせが無い時に、そもそも見つけられていないのか、見られているのに相談の入口が分からないのかで、直す所が変わります。
見つけられているかは、どこで見る?
見つけられているかは、YouTube Studioの分析の「リーチ」で見ます。YouTubeのヘルプでは、リーチの画面で、サムネイルが見る人に表示された回数(サムネイルのインプレッション)と、サムネイルを見た人が動画を見た割合(クリック率)、見る人がどこから動画に来たか(トラフィックソース)を確かめられるとされています(YouTubeヘルプ「YouTube 動画のリーチについて理解する」、2026年10月に確かめた内容です)。
トラフィックソースは、会社のチャンネルでは次の所を見ます。
| どこから来たか | 中身 | 会社のチャンネルで見る理由 |
|---|---|---|
| YouTube 検索 | YouTubeの検索の結果から来た人 | 困りごとを検索した人に見つけられているかが分かる |
| 関連動画 | ほかの動画の横に出る関連動画や、説明欄のリンクから来た人 | 近い話題の動画を見ている人に届いているかが分かる |
| 外部ソース | 動画を埋め込んだり、リンクを貼ったりしたサイト・アプリから来た人 | 会社のホームページなど、動画を貼ったサイトから見られているかが分かる |
| 直接、または不明なソース | URLの直接入力、ブックマーク、ログインしていない人、分からないアプリなどから来た人 | どこから来たか分からない人がどのくらいいるかが分かる |
| チャンネル ページ | チャンネルのページから来た人 | すでに会社を知っている人が、ほかの動画も見ているかが分かる |
会社の名前を知らない人に見つけてほしい動画なら、「YouTube 検索」と「関連動画」から来ているかを見ます。ホームページに動画を貼っているなら、「外部ソース」から来ているかが、貼った所が使われているかの手がかりになります。営業のメールに貼ったリンクから開かれた分は、使われたアプリによって「直接、または不明なソース」に入ることもあるので、外部ソースだけで判断しないようにします。
クリック率は、何と比べる?
クリック率は、自分のチャンネルの動画どうしで、長い期間で比べます。YouTubeのヘルプでは、YouTubeの全チャンネル・全動画の約半数でクリック率が2〜10%の範囲にあるとしたうえで、アップロード直後に判断せず、十分に表示されてから確かめること、小さな上下にすぐ反応しないことが勧められています(YouTubeヘルプ「インプレッションとクリック率に関するよくある質問」、2026年10月に確かめた内容です)。
また、同じヘルプでは、外部サイトや終了画面など、すべての表示がインプレッションとして数えられるわけではないとされています。サムネイルを見ずにリンクから直接開かれた再生は表示回数に入らないため、ホームページやメールから見られることが多い会社の動画では、表示回数より再生回数の方が多くなることもあります。そのため、クリック率だけで良し悪しを決めないようにします。
最後まで見られているかは、どこで見る?
最後まで見られているかは、動画ごとの分析にある視聴者維持率で見ます。YouTubeのヘルプでは、視聴者維持率のレポートで、動画のどの場面が見る人の注目を集めていたかを確かめられるとされています(YouTubeヘルプ「視聴者維持率を左右する重要なシーンを測定する」、2026年10月に確かめた内容です)。
| 場面 | 中身 | 会社の動画で見ること |
|---|---|---|
| イントロ | 最初の30秒が過ぎた後も、見続けた人の割合 | 冒頭で何の動画かが伝わっているか |
| 山 | 何度も見られた所、または共有された所 | 見る人が知りたかった話。次の企画の種になる |
| 谷 | 飛ばされた所、または見るのをやめられた所 | その場面を見直し、長すぎる説明や、題名と関係の薄い話が無いかを確かめる |
同じヘルプでは、これらの場面が出るのは、60秒以上の動画で100回以上見られた時で、データの処理には通常1〜2日かかるとされています。出したばかりの動画や、まだあまり見られていない動画では、場面が出ないことがあります。場面が出ない間は、平均視聴時間を、同じ種類の自社の動画どうしで比べて見ます。
イントロの割合が低い時は、冒頭の話し方を直します。冒頭で何を話すかの型は、会社のYouTubeの台本の作り方に書いています。
問い合わせにつながったかは、どう数える?
問い合わせにつながったかは、YouTube Studioの数字だけでは分かりません。動画を見た人が、そのまま会社のフォームから相談したかは、会社の側で聞いて数えます。
| 数え方 | やること |
|---|---|
| フォームで聞く | 問い合わせのフォームに「何を見て知ったか」の欄を作り、「YouTube」を選べるようにする |
| 商談で聞く | 最初の商談で、見た動画があるかを聞き、営業の記録に残す |
| 入口をそろえて数えやすくする | 動画の最後や説明欄で案内する相談の入口を、チャンネルの中で1つにそろえる |
フォームの「何を見て知ったか」は、複数選べる形にしておくと、YouTubeを見た後に会社の名前で検索して来た人も拾いやすくなります。
ヒルウラでも、動画を使う目的に合わせて、視聴維持率、問い合わせ、商談、応募などの見る数字を先に決め、動画を使う前と後の変化を確かめています。目的によって見る数字が変わるので、「何のための動画か」を先に決めておきます。目的ごとの数字の決め方は、会社の動画のKPIの決め方に書いています。動画から問い合わせまでの道の作り方は、BtoBのYouTube集客は、どう進める?に書いています。
数字を見たら、何を直す?
数字は、直す所を見つけるために見ます。よくある形と、直す所の例は次のとおりです。表の理由は一例で、出した本数が少ない時やチャンネルを始めたばかりの時は、しばらく続けてから判断します。
| 数字の形 | 考えられることの例 | 直す所 |
|---|---|---|
| 表示回数が少ない | 見る人が検索する言葉と、題名や中身が合っていない | 題名に見る人の言葉を入れる。企画をお客様の質問から選ぶ |
| 表示はされるのに、クリック率が低い | サムネイルと題名で、何が分かる動画かが伝わっていない | サムネイルと題名を見直す |
| クリックはされるのに、イントロで離れる | 冒頭が長い。題名と冒頭の話が合っていない | 冒頭で、題名の答えを先に言う |
| 途中に谷がある | その場面が長い、または関係の薄い話 | 次の動画では、その種類の場面を短くする |
| よく見られるのに、問い合わせが無い | 相談の入口が分からない。見ている人が相談する人と違う | 最後の案内と説明欄を見直す。企画の見る人を決め直す |
題名の直し方は会社のYouTubeの題名の付け方、サムネイルの直し方は会社のYouTubeのサムネイルの作り方に書いています。
どのくらいの間隔で見る?
会社のチャンネルでは、月に1回、決まった日にまとめて見るくらいがちょうどよいと考えています(高取の感覚です)。毎日見ると、小さな上下が気になって、直さなくてよい所まで直したくなります。ヒルウラの6ヶ月の動画運用でも、毎月の反応を振り返り、次の月の企画に生かしています。
よくある質問
再生回数が少ないと、意味がありませんか?
会社の動画は、再生回数が少なくても、相談してほしい人に見られていれば役に立ちます。見る人が限られる商品ほど、再生回数より、検索から見つけられているか、最後まで見られているか、問い合わせのきっかけになったかを見ます。
何本くらい出したら、数字で判断できますか?
本数の決まった目安はありません。視聴者維持率の場面は、60秒以上の動画で100回以上見られてから出るので、見られる数が少ないうちは、1本ずつの数字より、同じ種類の動画をまとめて比べます。
分析ができる人が社内にいません。
最初は、この記事の3つの段の数字を、月に1回、表に書き写すだけでも始められます。数字を見て直す所を決めるのが難しい時は、2〜3か月続けて書き写し、続けて下がっている数字を1つ選んで、その数字の直し方を1つ試します。1か月だけの小さな上下は気にしません。
分析も任せられますか?
ヒルウラの6ヶ月の動画運用では、制作・投稿・反応の振り返りを続けて支援しています。媒体・本数・作業の範囲は、契約の前にご案内します。1本ずつの編集のご依頼には、続けて行う分析・運用は含みません。
相談するには
会社のYouTubeを、企画から投稿後の振り返りまで続けて任せたい時は、フォームから、チャンネルの目的と月に出したい本数をお送りください。料金は料金表にまとめています。社内でチャンネルを立ち上げる時の進め方は、企業のYouTubeチャンネルを社内で立ち上げるにはに書いています。
社内で動画を作れるようにしたい会社に向けて、撮った動画から字幕や効果音まで入った初稿(最初の編集版)をAIで作る道具「AI動画編集くん」も作っています。正式リリースの案内は公式LINEで先行してお送りします。