動画の無音カットと字幕は、AIで自動で作れます。切り方には、音の大きさで静かな所を切る方法と、話した言葉を文字にしてから残す言葉を決めて切る方法の2つがあります。静かな場所で1人で話す動画を手早く詰めたいなら前者、言い直しが多い動画や語尾まで聞かせたい動画なら後者が向きます。
この記事では、2つの切り方の違い、それぞれで起きやすいこと、字幕まで一緒に作る流れ、ソフトを選ぶ時に見る所を書きます。書いているのは、株式会社ヒルウラ代表の高取です。ヒルウラは、人の編集チームで累計30,000本以上の動画を納品してきた会社で、カットと字幕まで入った初稿をAIで作る道具「AI動画編集くん」を作っています。
無音カットとは?
無音カットは、話していない間を切って、話をつなげる編集です。話す動画では、言葉と言葉の間や、考えている間が思ったより長く、そのままだとテンポが遅く感じられます。間を詰めると、同じ話でも短く、聞きやすくなります。
手で行うと、波形(音の大きさの形)を見ながら、1か所ずつ切って詰める作業になります。10分の話でも切る所は多く、編集の中でも時間がかかる作業の1つです。
無音カットは、どう切っている?
自動の無音カットの切り方は、大きく2つに分かれます。

| 音の大きさで切る | 言葉を見て切る | |
|---|---|---|
| 切り方 | 決めた大きさより静かな所が、決めた長さ以上続いたら切る | 話した言葉を文字にし、残す言葉を決めてから、その前後で切る |
| 決めること | どのくらい静かなら切るか、何秒以上なら切るか | どの言葉を残すか、言葉の前後にどのくらい余裕を残すか |
| 起きやすいこと | 弱い語尾や息まで切れる。言い直しは残る | 文字にする所で聞き違えると、残す言葉を間違える |
| 向く所 | 1人で話す、静かな場所で撮った動画を手早く詰めたい時 | 言い直しが多い動画、対談、語尾まで聞かせたい時 |
音の大きさだけで切ると、何が起きる?
音の大きさだけで切る方法は手早い一方、次のようなことが起きやすくなります。
- 語尾が欠ける:「〜です」の「す」のように、言葉の終わりは声が弱くなります。静かな所と見なされて、語尾ごと切れることがあります。
- 言い直しが残る:「えっと、その、〇〇です」の「その」も声なので、切られずに残ります。
- 間が詰まりすぎる:話の区切りの、残したい間まで切ると、息つく暇の無い話し方に聞こえます。
- 周りの音で切り損ねる:空調や外の音が大きい所は、話していなくても「音がある」と見なされ、切れずに残ります。
切った後に通して聞き、気になる所を手で戻す作業が残る、と考えておくのが安全です。
「えー」「あの」などのフィラーをどこまで消すかは、動画編集でフィラーを消すにはにまとめています。
字幕も一緒に自動で作るには?
言葉を見て切る方法では、切る前に話した言葉を文字にしています。その文字を、そのまま字幕にも使えます。切る所と字幕の時刻が同じ文字から決まるので、カットの後で字幕がずれにくいのも良い所です。
ただ、文字にしたものをそのまま字幕にすると、1枚に入る量が多すぎたり、意味の途中で切れたりします。字幕として読みやすくするには、次の手が要ります。
- 意味の切れ目で区切り、1枚だけ読んでも分かる長さにする
- 話し始めに合わせて出し、声より先に出さない
- 人名・社名・数字の字を、人が確かめる
YouTubeの自動字幕と、動画に入れる字幕の違いは、YouTubeの字幕をAIで自動で付けるにはに書いています。
AI動画編集くんは、どう切っている?
AI動画編集くんは、言葉を見て切る方法を使い、カットと字幕を一緒に作ります。
- 残す言葉はAIが選び、秒はプログラムが測る:どの言葉を残すかはAIが話の意味から選び、何秒から何秒までを残すかは、決まった計算で音を測るプログラムが決めます。AIに秒を推測させないためです。
- 声の出だしと終わりに余裕を残す:言葉の頭や弱い語尾が欠けないよう、声の前後に少し余裕を持たせて切ります。
- 言い直しは、音でも確かめる:文字だけで探すと、自然な繰り返しまで言い直しと見なしてしまうため、音の形でも確かめてから切ります。
- 書き出した後に、切れ目を聞き直す:声が途中で切れていないかをAIが確かめ、判断が付かない所は人に見てほしい所として渡します。
文字にする所での聞き違えは、なくせません。人名・社名・専門用語は、人が確かめる前提で使います。
くわしい流れは、動画編集の初稿をAIで自動化するにはに書いています。カットと字幕のほか、強調・図解・効果音・BGMまで入った初稿を作ります。
ソフトを選ぶ時に、見る所は?
無音カットや字幕の自動生成ができるソフトを選ぶ時は、次の所を確かめます。
| 見る所 | 確かめること |
|---|---|
| 切る強さ | どのくらいの間を切るかを、動画に合わせて変えられるか |
| 戻しやすさ | 切りすぎた所を、後から簡単に戻せるか |
| 言い直し | 静かな所だけでなく、言い直しも切れるか |
| 字幕 | カットと一緒に字幕まで作れるか。区切りが読みやすいか |
| 日本語 | 日本語の聞き取りの精度。専門用語や社名を登録できるか |
| 確かめる所 | 自信の無い所を教えてくれるか |
迷ったら、自社でよく撮る動画を1本使い、通して聞いて比べるのが確かです。
よくある質問
無音カットだけで、テンポは良くなりますか?
間が長い動画なら、大きく変わります。ただ、言い直しや話の脱線は無音カットでは減りません。テンポまで整えたい時は、言葉を見て切る方法か、人が通して見て切る所を決める作業が要ります。
切りすぎた時は、どうすればいいですか?
多くのソフトでは、切る強さを下げてやり直すか、切った所を手で戻します。AI動画編集くんでは、「2:10の間を戻して」のように秒と一緒に書けば、AIが直します。
自動で作った字幕は、そのまま出せますか?
おすすめしません。人名・社名・専門用語・数字は取り違えやすいので、出す前に人が確かめます。
試すには
AI動画編集くんは近日提供します。公式LINEで、提供の時期と受け取り方を先行してご案内します。道具でできることは、AI動画編集くんとはにまとめています。